中小企業のWEBマーケティング  出来ていますか? ターゲットの絞り込み!

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中小企業診断士の北村です。今回は中小企業様のターゲティングについてお話ししたいと思います。

中小企業経営者の皆様、御社事業のターゲットの絞り込みは出来ていますか?

ターゲットは設定できているが、絞り込みはできているかどうかは疑問という企業様も多いのではないでしょうか。

WEBマーケティングを活用することで市場が広がったと感じている企業様も少なくないと思います。

確かにWEBを活用することで市場は空間的にも時間的にも広がり、少ない経費でアクセスできる市場が拡大可能となりました。東京にいながら、沖縄や北海道の顧客にアクセスできますし、また時間的にも24時間アクセス可能です。それでは、アクセスできる市場が拡大できたとしてもアクセスできるすべての市場の顧客にアプローチ可能でしょうか?

ターゲティングを行う場合、市場を細分化したうえでどの市場にアプローチするかは以下の3つの手法を選択することが一般的と言えます。

①集中型; 市場を絞り込んだ市場設定手法のこと。市場を絞り込んだうえで経営資源を集中的に投入することで特定の顧客に対して最大限にアピールすることが可能となります。

②差別方; 細分化された複数の市場に対して、それぞれの市場ニーズに合致した製品・サービスを提供する手法のこと。複数の市場に対して複数の製品・サービスを提供していきます。資金力が豊富な大企業に適しています。

③無差別型; 細分化された市場を無視する形で、さまざまな市場に対して同じ製品・サービスを提供する手法のこと。幅広い顧客に働きかけられますが、一方で顧客ニーズが多様化した昨今では通用しずらい手法とも言えます。

御社はどの手法で標的市場を設定しターゲッティングを行いますか?

今、御社のアクセス可能な市場が5つあり御社のマーケティング投資可能な予算が150万円だとします。

それに対して競合である大企業のA社の同市場に対するマーケティング投資可能な予算が500万円であったらどうでしょう?

両社が②の差別型を採用した場合、御社にA社と対抗できる可能性は著しく少なくなります。

それではA社は②の差別型を採用し、御社が①の集中型を採用した場合はどうなるでしょうか?御社の標的市場に対するマーケティング予算は150万円で、A社の同市場に対するマーケティング予算は500万円÷5=100万円となり、御社はA社に対抗可能となります。

でも、せっかくWEBを活用することでアクセス可能な市場が拡大したのにターゲットを絞りこんだら販売機会が減少するのではと危ぶむ声も多いと思います。

そうですね、その心配も理解できます。

売上=客数×客単価です。客単価を上げにくい状況の中で客数を増やしたいのは当然です。

でも売上=客数(リーチ)×初回購買率(トライアル)×再購買率(リピート)にも分解できます。

先ほどの御社とA社を例にとれば

A社;オールターゲット客数500×初回購買率20%×再購買率20%=20

御社;ターゲット絞り込み客数100×初回購買率50%×再購買率50%=25

つまりターゲットを絞り込んで、そのターゲットにマーケティング予算を集中させて購買率をUPさせればA社にも匹敵する売り上げ確保が可能となります。

WEBマーケティングにおいても、まずはターゲットをしっかり絞り込んでそのターゲットに響くWEB戦略を設定していくことが重要です。