こんにちは。Webマーケティング研究会 吉井です。
飲食店やサービス業の小規模企業をご支援をすると、「集客に力を入れたいので、SNSを使いたい。どのSNSを使えばよいですか?」とか、「インスタをやっているんだけど、全然成果が出ないんだよね」というご相談をそれなりの確率でいただきます。
このようなケースの場合、小規模企業の経営者が自分を主語にして「SNSを使って客を集める」という思考になっているため、自分が呼びたいお客様の目線が全く考慮されていません。
そして、
「お客さんは増やしたいけど、インスタはやらないの。だって、誰かに評価されなかったり、評価されたり、そんなのどうでも良いでしょ。私は私のやりたいことをやって、来てくれるお客さんが満足してくれればそれでいいの」
なんて本音をお話される事業者さんもいらっしゃいます。
うーん・・・どこまで行っても自分目線・・・。
でも、自分のやりたいことがあって、自分で開業している小規模企業の経営者だからこそ、自分目線が強くなってしまうのは当たり前と言えば当たり前。
だからこそ、私たち中小企業診断士が、経営者が増やしたいお客様の目線になって、ご支援する事業者さんのファンになってくれるお客様のことを考えていく必要があるのです。
そして、お客様の目線になって、「どんなSNSで、どんな情報を見ると、ワクワクしちゃうのか?」ということを調べたり、聞いたりしてきます。
そんな調査やヒアリングをするときの元になるのが、「ペルソナ」・「カスタマージャーニーマップ」というフレームワークです。これらの考え方を元に、事業者さんが集めたいお客様の目線を明らかにします。以下に2つのフレームワークをご紹介します。
まず、小規模企業のお店の特徴とコンセプトを具体化します。以下は例です。
お店や商品のコンセプトを踏まえた「ペルソナ」を設定します。
ペルソナとは
商品やサービスを提供する際に、お店のコンセプトや商品を踏まえ、お店側がイメージする顧客の具体的な人物像を設定すること。
性別や年齢層だけでなく、生い立ちや学歴、職歴、年収、ライフスタイル、家族構成、趣味嗜好、特技、価値観など、様々な特徴を想定します。実際に商品を販売する際に、「そういう人が来るだろうな」とイメージできる具体的な人物像を設定します。
カスタマージャーニーマップとは
顧客が商品を認知して購入するまでの行動プロセスを、行動パターンや思考、感情などの項目で分析するためのフレームワークです。見込み顧客の心理状態を把握し、適切なタイミングかつ適切な方法でコミュニケーションを図るように考えていきます。
このように、ペルソナを設定し、そのペルソナを踏まえたカスタマージャーニーマップを作ってみると、このカフェの場合は、SNSとしては、インスタグラムを使い、余裕があればXも使ってみようかと考えることができます。
いかがでしたか?これらのポイントを考えながら、小規模企業のお店ごとに集客のためのSNS選びと投稿内容を考える上での参考にしていただけたらと思います。
SNSの選定は、発信する企業の目線ではなく、お客様の行動や感情を意識して行うことが重要です。